樋口　茂明（ひぐち　しげあき）

1941年　静岡県伊豆に生まれる

1972年　東京新宿の茶道具店しんじゅく一色入社

1974年　佐賀県伊万里焼窯元入社

1975年　唐津焼一仙堂の轆轤名人虎さんに師事

1979年　安房白浜焼　なばえ陶苑　開窯

2002年　白浜町へ野島崎「伝説の岩屋」の大蛸陶板を寄贈

2012年8月　癌の為死去（71歳） 

想い出

　私共は、2006年に三重県伊賀市からここ白浜に来ました。伊賀では夫婦で陶芸をしていたので、ここでも美術館の他に陶芸再開を考えていました。　
　こちらに来て間もなく樋口さんと知り合いになりましたが、その時彼は既にアトピー性皮膚炎になり、陶芸の仕事が出来ない状態でした。それで窯等一式全てを我々に遣ろうと言われました。その病状の為ゴミアートを作るようになったとのことでした。　　　　　　しかし陶房の完成がかなり遅れてしまい、その間にお亡くなりなってしまいました。そしてなばえ陶苑から窯の移動に際して沢山のゴミアートをお預かりし、美術館で展示しますと約束しながら今になってしまいました。　　　　　　　　　　　　
　2016年に白浜町滝口で再開した都美恵窯（つみえがま）は、全く以て樋口さんに負うところが大であります。
誠に感謝に堪えません。 

　　　　　　　　　　　白浜海洋美術館 ・都美恵窯　　柳（冨山）善夫・佐藤　洋子